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市民と住民の違い

2013-12-18 (Wed) 07:01

先週の土曜日、NPOの経験知と専門知を1日実践体験するために三島市を訪ねた。体験先はNPO法人グラウンドワーク三島。「市民」の力をみてきた。

環境再生から地域再生、農業再生、コミュニティビジネス、国際交流等の多様な活動を続けるNPO、ホタルの保護から水中花・三島梅花藻の増殖、河川愛護...、グラウンドワーク三島による20年間の社会実験(まちづくり)成果の一端を学んだ。

三島梅花藻1  三島梅花藻
整備された三島梅花藻の里   三島梅花藻(左の写真の噴水の下)

三島梅花藻は清流に育つキンポウゲ科の水草で、梅の花に似た白い小さな花をつけるため、その名がつけられた県の天然記念物。湧水の減少や汚染により一時期絶滅したが、湧水地を活用して育成・増殖・保護する基地として平成8年、「三島梅花藻の里」が整備された。

最初の訪問場所「みどり野 ふれあいの園」:
団地の一角の三島市所有の遊休地で雑草の生い茂る荒れ地だった。その土地を町内会と企業、行政とのパートナーシップで公園に変え、町内の憩いの場に造り変える。右の写真は、この日の見学者の一行、韓国の地方自治体関係者の三十数名。

ふれあいの園1  ふれあいの園2
みどり野 ふれあいの園の説明板      後から来た韓国からの見学者一行

昼前に、清流のよみがえった源兵衛川を歩く。市内の湧水を水源として三島市街地中心部を流れる延長1500mの普通河川、水田地帯に農業用水を排水している人工的な灌漑水路。

一時期は、堆積したヘドロ、低平地の「ゴミ捨て場」状態の極めて劣悪な状況が、20年以上も続いていた。長年の努力で今は清流に。川には、はや等の小魚も増え、今日も歩いているうちに飛んでいるカワセミを何度も見かけた。

源兵衛川
清流のよみがえった源兵衛川

住民とは、環境や利便性を優先・選択し、優位性と住みやすさからその地域に住んでいる人たちのことを指している、選択した場所が悪化すれば簡単に他地域に移動する可能性の高い人たちだ。

それに対して市民は、地域に対して強い問題意識を持ち、地域生活の中において課題の解決のために具体的な取り組みを始める人たちといえるのではないか。移動中にも目からうろこの話が沢山....。

午後からは松毛川の川辺に移動。千年の森づくりの100本の植樹活動と竹やぶの伐採活動で、寒風の中ではあったがいい汗をかいた。

NPO法人グラウンドワーク三島
環境悪化が進行した「水の都・三島」の水辺自然再生を目指して、このNPO法人が設立されて21年目。現在は、三島市内を中心に約50箇所以上の具体的な環境改善の実践地区を手掛ける。地域住民を中心に、市民・NPO・行政・企業・専門家・学校・子供たち・商工業者・農業者・大学など多方面の人々・組織との有機的なつながりが構築されている。英国の社会実験事業の仕組みを日本で最初に取り入れたのがグラウンドワーク三島。

グラウンドワークとは:
1980年代初めに英国で始まった環境再生あるいは地域再生のための組織・仕組み。市民・行政・企業の三者がパートナーシップを組み、地域の環境改善活動に取り組む。その三者の仲介役・調整役になる「トラスト」と呼ぶ専門組織。グラウンドワークのシステムは、地域再生政策の一環として英国政府が進めた社会実験事業。
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最終更新日 : -0001-11-30

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