老衰死亡率高いと医療費低い

今回は少しカタイ記事の紹介となるが、ご容赦。日経新聞25日の朝刊は、さながら「老衰」特集、随分と紙面を割いていた。老衰という言葉は生きることにネガティブなイメージだが、死因の老衰が増える状況になると、医療費が下がり介護費も増えないという、大変に興味深い調査の特集となっていた。

1面トップに「老衰多いと医療費低く」の記事が、他にも3面に「老衰 5番目の死因、昨年9万人超」の記事、そして14面「老衰の地域格差」の調査と、紙面を大きく割いてアップされていた。調査は日経新聞が独自入手の市区町村別の75歳以上の一人当たりの医療費(年間)や厚労省の公表している人口動態統計からの分析を絡めたものとなっている。

主なメッセージは、老衰が多い市区は医療費も低く介護費も増えていない。老衰死亡率の地域格差は、男性6.8倍、女性4.3倍もある。老衰死(の扱い)は2000年以降に増加...。(画像は全て日経記事の内容を加工したもの)

2016年死亡数の内訳主要死因の推移
2016年死亡数の死因内訳(左)と主要新の年次推移(右)

そして、健康長寿でかつ老衰死の割合が増えれば、医療費の伸びを抑えられ、介護費も増加しない可能性がある。「老衰」の死亡率格差が生じている分析をして、医療費や介護のコストを抑える政策こそが将来世代に借金のツケを回さないために不可欠だと結んでいる。

老衰の死亡率割合と医療費老衰割合の地域格差
自治体別の老衰死亡率と医療費(左)と老衰割合の地域格差(右)


ピンピンコロリ以外の死因が圧倒的に多いという実態、死因の老衰と他の死因との扱い等、この調査は、まだまだ押さえなければならない考察点も必要と思われる。日本のこれからのエンディングステージがどのように変わっていくのか、政策も含めた今後の様々な動きに注目していこう。

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コメント

死亡統計

人の死を扱うのは、警察です。
死亡(人の死)が発見されると。その死亡発見場所によって大きく異なります。
(1)病院で死亡
(2)病院外で死亡
に分かれますが、
(1)の場合、医師が死亡を判定し、死亡診断書を発行し、死亡した場所の自治体に送付され、自治体がすべての届け書類が作成され、厚生労働省に送付されます。
(2)の場合、発見場所を管轄する警察が、検視を行い、事情聴取(事件ではないことを確認します)を経て、発見場所の自治体に報告されます。
このように、人の死は、『事件性』が極めて重要なキーファクターになります。
表題の『老衰』は、厚労省の人口動態統計ですから、統計の定義は、厚労省のHPをご覧ください。
私が想像するに、多くの方が予定されている、『老衰』を実現するには、主治医を決められることを願います。
私の母の場合、私は、『殺人犯扱い』でした(主治医がいなかったから)。

2017/12/27 (Wed) 17:25 | 關口英男 #- | URL | 編集
Re: 死亡統計

貴重なコメント、ありがとうございます。病院で最期を迎えた場合は「老衰」の扱いはない訳で、「老衰」の割合が増えるということと在宅医療制度や往診体制の充実(主治医を決めること)、さらには地域(社会)全体で「看取り」の考え方の理解(浸透)が不可欠とのことです(在宅ケアの講演内容の受け売りです)。そういう視点での掘り下げが今回の「老衰」特集には欠けていたように思います。Junpei

2017/12/28 (Thu) 10:10 | Junpei #- | URL | 編集

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